春めいた暖かな天気となった3月17日、ウシオ財団の奨学生も旅立ちの季節を迎えました。今年度の卒業生は日本人奨学生含め全24名―うち7名は大富の推薦を経て奨学金を給付されていた中国人留学生です。
青空が広がり、春のあたたかい日差しが差し込んだ正午。ウシオ電機本社の移転にともない、朝日生命大手町ビルでの開催が最後となった2015年度ウシオ奨学生の「送る会」会場には、40名あまりの卒業生、在校生がともに集い、新たな門出を祝いました。今年の中国人卒業生(大富推薦)は、金京燕(京都大学大学院)、王飛(名古屋大学大学院)、李鵬(東京大学大学院)、解放(東京外国語大学大学院)、騰媛媛(東北大学大学院)、孔全(大阪大学大学院)、呉偉(名古屋大学大学院)の7名です。
式典の冒頭、挨拶に立った公益財団法人ウシオ財団理事長―牛尾治朗氏は、「この奨学金に返済義務はないが、自分の人生を、責任を持って自分で決定していくことのできる幸せを、社会全体に還元してほしい。」とくに中国の留学生へは、「学んだことを自国、また日本のためにも生かし、日中友好の担い手となってほしい。」と激励しました。このあと、牛尾会長より、卒業生一人一人へ証書と記念品が贈呈され、卒業生もそれぞれ短いスピーチの中で財団への感謝の気持ちや、今後の目標などを述べました。式典終了後の懇親会では、打ち解けた雰囲気の中、財団関係者、卒業生、在校生がともに語り合い、談笑し、楽しいひと時を過ごしました。
ウシオ電機株式会社創立30周年を記念して、1994年に設立された公益財団法人ウシオ財団(旧称:ウシオ育英文化財団)は、長年にわたり優秀な日本人学生等へ奨学金を給付してきました。牛尾会長が、かつて大富社長張麗玲の企画・制作したドキュメンタリーシリーズの一つ、「私の太陽」をご覧になったことがきっかけで、募集枠が中国人留学生へも拡大され、中国人奨学生の選考業務(特別枠)が大富へ委託されることになったのは2002年のこと。それ以来現在に至るまでの十数年にわたり、既に総勢66名の中国人留学生が、大富の推薦を経たウシオ奨学生として、日本での充実した留学生活を送ってきました。
2016年度も4月1日(金)より、株式会社大富が選考窓口となり、中国人留学生を対象とした奨学生募集が始まります。今年度も厳正な審査を経て最終選考に残った留学生6名が財団へ推薦される予定で、ウシオ財団の最終選考で選ばれた奨学生には、正規の最短終業年限の終期まで、毎月12万円の奨学金が給付されます。